長崎物語

長崎物語 ― 坂と海と、四百年の窓

Garoop NovelCh.07
二〇二六年の今、長崎は新しい顔を見せ始めている。出島メッセ、長崎駅周辺の再開発、IT企業の進出、地元発のスタートアップの増加――。生成AIや動画配信、地方創生メディアといった、未来の産業が、坂の街の路地裏で芽吹いている。それは、出島の時代から続く『外と内をつなぐ』という長崎のDNAが、形を変えて再起動した姿だと言っていい。古いものを大事にしながら、新しいものを取り込む。その器用さこそ、長崎が四百年以上保ち続けてきた、目に見えない財産だ。歴史と未来が、こんなに自然に手を繋ぐ街は、日本広しといえども、そう多くはない。長崎は、いまもう一度、世界に向かって、扉を開けようとしている。
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育てる・調教・産む