人物列伝

出島の精神、令和の形 ― EasyBookzとのインドの夏

Garoop NovelCh.01
二〇二四年八月二十日、長崎の夜は、夏の湿気を含んで、重く暑かった。山下大貴は、出島交流会館八階の会議室で、ZOOMの起動を待っていた。画面に映るのは、インドのベンガルールに本拠を構えるスタートアップ、EasyBookz の創業者、ヒマンシュ・パテル。インド工科大学(IIT)の出身で、教育系のクラウドサービスを、英語と複数のインド地方言語で展開している。今日は、業務提携の最終ミーティング。五ヶ月にわたる、地球の反対側との対話の、ひとつの節目だった。日本は夜八時、インドは夕方四時半。時差三時間半。二人は、画面越しに、お互いに、深く頭を下げた。
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