人物列伝

海を越える ― 七言語のガルちゃん、令和の出島

Garoop NovelCh.07
「長崎発、世界向け」――それは、もう、スローガンではなく、事実になっていた。山下は、ある夜、社員たちに、こう言った。「Garoopは、東京を経由しない、と俺は言ってきた。でも、本当は、もっと、シンプルなことを言いたかった。『どこからでも、世界に届く時代を、自分たちで証明する』ということを」。社員たちは、頷いた。地方発のスタートアップは、いつだって、東京の物差しで、自分たちを測られがちだった。けれど、Garoopは、その物差しを、自分たちで、作り変えようとしていた。長崎の港の灯りが、いつもよりも、遠くまで、届いているような気がした。
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育てる・調教・産む