人物列伝

Reverieをクローズした夜 ― 失敗から再起動するチーム

Garoop NovelCh.01
雨の長崎、夜十一時。山下大貴は、社内のSlackに、たった一行のメッセージを書いた。「『Reverie』、来週末でクローズします」。それは、Garoopが一年かけて開発した、AI動画生成プラットフォームの名前だった。チーム全員が、その瞬間、画面の前で動きを止めた。投資家には、すでに事前報告済み。社員には、月曜の朝礼で詳細を伝える。だが、山下は、深夜のSlackに、自分の気持ちだけを、まず、置いておきたかった。「みんな、本当によく頑張ってくれた。俺の判断ミスで、こうなったことを、深く詫びます。月曜、ちゃんと、話します」――そう書いて、画面を閉じた。
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