人物列伝

Reverieをクローズした夜 ― 失敗から再起動するチーム

Garoop NovelCh.02
翌週、山下は、東京のオフィスで、投資家たちに正式な撤退報告をした。「Reverieは、技術的には完成度が高かった。けれど、市場の準備が、まだ整っていなかった。これ以上、リソースを投下しても、損失が拡大する。だから、いま、止めます」。投資家たちは、静かに頷いた。中には、厳しい質問もあった。「次の打ち手は」「資金燃焼率は」「経営判断のプロセスは」。山下は、すべてに、誠実に答えた。一年間の挑戦の総括を、誰もごまかさず、言葉にしていく。それは、彼にとって、生まれて初めての、本格的な『撤退の説明』だった。
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