人物列伝

急成長の足元 ― 百五十人になったスタートアップの労務再設計

Garoop NovelCh.02
問題の核心は、就業規則の不在だった。創業時に簡易版を作っただけで、その後の組織変化に、対応できていない。「先生、社員から、いろんな働き方の相談が来るんですが、判断の基準が、その都度、変わってしまって」――人事担当者の声には、疲労が滲んでいた。朋美は、まず、現状の把握から始めた。雇用契約書、賃金規程、退職金、休暇制度、リモートワークの扱い。一つひとつを、現場の運用と照らし合わせて、ズレがどこにあるかを、洗い出していった。「百五十人の組織は、五十人の延長線では、もう、運営できません」。
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育てる・調教・産む