人物列伝

五日間の連続ローンチ ― 出島の冬、Garoopが手を広げた週

Garoop NovelCh.02
翌十六日。今度は『Garuchan Land』が公開された。ゲーム体験を通じて、子どもたちが生成AIに触れる入り口。十歳の主人公が、ガルちゃんと一緒に、AIで小さな作品を作る、という体験を、ブラウザで遊べる形に落とし込んだものだった。ローンチの瞬間、社員の何人かが、画面の前で小さく拍手した。山下は、その光景を、少し離れた場所から眺めていた。「俺がやりたいことは、子どもの頃に、誰かが俺に欲しかったものを、作ることなのかもしれないな」――彼は、ぽつり、つぶやいた。出島交流会館のエレベーターを下りると、長崎の風が、頬を撫でた。
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