人物列伝

鍛校の十歳 ― 颯太と『お母さんが帰ってくる夕方』

Garoop NovelCh.04
三週間後、颯太は、最初の絵本を完成させた。題名は『お母さんが帰ってくる夕方』。小さな男の子が、夕方に帰ってくる母親を、台所で迎える話。AIが描いた絵だけれど、男の子の表情には、颯太の心が、確かに乗っていた。彼は、Garoopのプラットフォームに、その絵本を投稿した。次の課題は、『商い鍛校』。自作の絵本に、自分で値段をつけて、売る。颯太は、四百円という値段をつけた。「自分のお小遣いで、一冊買えるくらいの値段」。投稿してから、十二時間後、最初の購入者が現れた。買ってくれたのは、福岡に住む、別の小学生の母親だった。
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