人物列伝

最初の社員 ― ひとり創業の終わり、チームの始まり

Garoop NovelCh.07
創業から二年が経ち、最初の社員・健斗が、山下の前で、頭を下げた。「山下さん、僕、自分で会社を、立ち上げたいんです」。福岡で、地域密着のITサービスを始めるという。山下は、一瞬、寂しさを感じた。けれど、すぐに、深く頷いた。「健斗、やろう。俺たちは、健斗の挑戦を、最後まで応援する」。最後の日、健斗は山下に言った。「Garoopで学んだことは、僕の人生の宝物です。山下さんと働けて、本当に良かった」。山下は、彼を、坂の途中まで、見送った。長崎の夜風が、二人の背中を、優しく押していた。
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育てる・調教・産む