人物列伝

最初の社員 ― ひとり創業の終わり、チームの始まり

Garoop NovelCh.06
けれど、チームが大きくなることは、新しい課題も、運んでくる。意思決定のスピード、情報共有、優先順位、評価制度――。山下は、自分のリーダーシップが試されているのを、日々、感じていた。「俺が、ぜんぶ決める時代は、終わった。でも、ぜんぶ任せる、というのも、まだ早い。ちょうどいい『関わり方』を、毎日、模索する」。それは、エンジニアリングよりも、ずっと、難しい仕事だった。彼は、ノートに、毎日、日記をつけ始めた。今日の判断、迷い、後悔、学び。それらを言語化することで、自分自身の輪郭を、保とうとしていた。
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育てる・調教・産む