人物列伝

五日間の連続ローンチ ― 出島の冬、Garoopが手を広げた週

Garoop NovelCh.01
二〇二四年十二月十五日、長崎・出島町二丁目。出島交流会館の八階に灯る一室の窓から、港の対岸の灯りが、薄く滲んで見えていた。山下大貴は、デスクの前で、最終のチェックを終えようとしていた。今日、これから公開する『Garuchan AI』。対話型のAIアシスタントで、Garoopが掲げる『AIは便利な道具から、心通う家族へ』という思想の、最初の入り口になるサービスだ。彼は、社員のSlackに、たった一行のメッセージを投げた。「19時、リリースします」。たった一行のメッセージに、半年分の準備が、静かに、詰まっていた。長崎の冬の夜は、ことのほか深い。
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