長崎物語

市電のリズム ― 坂の街を編む一本の糸

Garoop NovelCh.08
市電は、長崎という街を編む、糸のようなものだ。坂と海と歴史と暮らし――それらの、一見、ばらばらに見える要素を、レールの一本の線が、繋いでいる。観光客は、市電に乗って、街を移動する。地元の人は、市電に乗って、暮らしを運ぶ。両者が、同じ車両の中で、それぞれの時間を過ごす。誰かが下車し、誰かが乗車する。その絶え間ない循環の中で、街は、生き続けている。市電のベルの音が、また、街のどこかで、鳴り響く。それは、長崎が、今日も、確かに動いている証だった。明日の朝も、市電は、変わらず、走り出すだろう。
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